アルツハイマー型認知症
- 少し前の出来事を覚えていられない。同じ話を繰り返す。
- 明るくよくしゃべり、本人自身に困っている感じが乏しい。取り繕おうとする。
- 日時や場所がわからず、なじみのある場所でも迷子になる。
- 服がちぐはぐになり、季節に合わない服を着ることがある。
- 調味料の量や、使う食材の判断、調理手順がわからなくなり、料理をすることができなくなる。
- 掃除をする際、捨てるものや片づけ方がわからず、ゴミが散らかる。臭いに鈍感になり、ゴミや悪臭が気にならない。
- 家でもトイレの場所がわからず排泄を失敗してしまうことがある。
血管性認知症
- 高血圧や糖尿病、心疾患、動脈硬化などが危険因子となり、脳梗塞や脳出血が起こり、認知症の症状が出現する。
- 物忘れがあり計算ができなくても、判断力の低下は見られないなど、まだらの状態が起こる。
- 感情のコントロールが難しくなることもあり、すぐ泣いたり怒ったりする。
- うつ傾向になることもあり、表情が能面のように乏しくなる場合がある。
- 物が何かわかっていても言葉がなかなか出て来ず、話せなくなる場合がある。
- せん妄などにより、意識水準が悪くなる場合がある。
レビー小体型認知症
- 初期には、記憶障害などが目立たないことも多い。
- 記憶障害以外に、はっきりとした幻視(「虫や蛇が部屋にいる」「知らない人がいる」などと訴える、など)が見られる場合が多い。
- パーキンソン病と似た症状(小刻み歩行、手が震える、動作が遅くなる、筋肉がこわばる、表情が乏しい、など)が出て来る。
- 便秘や失禁、立ちくらみといった自律神経症状を伴うこともある。転びやすい。
- 調子の良い時と悪い時で波が見られる。
- うつ病など他の精神疾患と間違えられることもある。
- 眠れないなどの訴えもあり、寝ている時に暴れたり大声を出したりすることがある。
前頭側頭型認知症
- 前頭葉と側頭葉の萎縮によって引き起こされる。
- 本能的な欲動を自制できなくなり、人格や行動の変化が見られる。
- 側頭葉が障害されると言葉が出て来なくなる。
- 自分の思うままの行動を取りやすく、他の精神疾患と間違われる場合もある。
- 時間になると家の中を歩き出すなど、決まった行動を取ることもある。
- 同じものを食べたがる。食欲が異常に旺盛となり、冷蔵庫の中の食べ物をあさることもある。
- 話をしていてもじっと聞いていられず、急に立ち上がってどこかへ行ってしまう。
- 飽きるのが早い。
- 言葉の障害が初期から目立ち、言葉がなかなか出てこないため、会話が苦手になり、黙ってしまう。同じ言葉を何度も繰り返すことが多くなる。